一般社団法人工事金額適正化推進協会[PARCC]リフォーム工事金額の適正化を推進し、リフォーム業界の地位向上,悪徳業者、悪質業者の排除を目指します。

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増加する住宅リフォーム工事のトラブル?トラブルは悪質な訪販リフォームだけじゃない!

【 国民生活センターHPより転載 】

 

住宅リフォーム工事の相談件数は2008年度以降増加傾向にあり、近年問題となっている高齢者への悪質な訪問販売トラブルの中でも、住宅リフォーム工事は多いものとして挙げられる。国民生活センターでは、住宅リフォーム工事の訪問販売のトラブルについて、2005年7月、2010年10月にそれぞれ注意喚起を行っている(参考)が、東日本大震災以後は震災関連のトラブルも相まって依然として相談件数の増加傾向は続いている。

 一方、相談の内容を見ると、従来とは少し変わった傾向も出てきている。見積りや契約書面に関する相談の増加傾向が見られ、高額な契約金額に関する相談は減少傾向にある。

 そこで、リフォーム工事に関するトラブルを未然に防止するため、情報を提供し、注意を喚起することとする。

(参考)
訪販リフォームに係る消費者トラブルについて?悪質業者による深刻なトラブルが続発?」(2005年7月20日公表)
住宅リフォーム工事の訪問販売トラブルが再び増加へ?認知症高齢者などへの見守りでトラブルの拡大防止を?」(2010年10月21日公表)

相談件数の推移

 住宅リフォーム工事に関する相談は、2011年度は13,497件、今年度も1月末現在で10,153件(前年同期10,326件)の相談が寄せられている。

 2011年度は東日本大震災による住宅リフォーム需要の増加に伴うトラブル件数の増加もあり、2010年度と比較して13%増であったが、震災後の2012年度も前年同期比98%と、ほぼ同様のペースで推移している。

主な相談事例

訪問販売の事例

【事例1】屋根の塗装工事を契約したが、契約金額を修正液で書き直された
【事例2】訪問販売業者の言うままに契約し、代金を支払ったが業者と連絡がつかない
【事例3】11件で総額500万円のリフォーム工事を契約させられていた
【事例4】訪問してきた業者に急かされ、屋根工事の契約をしたが、解約したい
【事例5】訪問販売で屋根の塗装工事を依頼したが、業者が工事に来ない
【事例6】植木の剪定(せんてい)を依頼したのに、塗装工事も契約させられた

店舗購入の場合

【事例7】外壁リフォーム工事を契約したが、業者が一方的にキャンセルした
【事例8】リフォーム工事を契約したが、請求額が最初の金額より1.5倍も高い
【事例9】当日中に契約しないと、50万円高くなるといわれた
【事例10】施工内容がずさんな上、口頭での契約と請求金額が違う
【事例11】浴室と洗面所のリフォームをしたが、施工がずさんで請求額が見積りと違う

問題点

訪問販売・店舗購入共通の問題点

  • 契約途中で一方的に施工中止あるいは契約破棄
  • 見積書や契約書の不交付、あるいは不適切な書面が交付されている

訪問販売における問題点

  • 高齢者が次々と不必要な工事を勧誘されている
  • 特定商取引法に基づく法定書面の交付がないまま契約を履行している

店舗購入における問題点

  • 施工不良や設計書等の図面どおりに施工されていない
  • 知り合いや紹介を受けた業者では契約内容をあいまいにしがち

消費者へのアドバイス

  1. 見積りを複数とって金額と工事内容を確認する
  2. 工事内容について業者と話し合ったことは、記録に残す
  3. 工事を依頼するにあたっては、必要性についてよく検討する
  4. 訪問販売などの不意打ち性の高い勧誘の場合、その場で契約しない
  5. トラブルを未然に防ぐための制度を活用する
  6. トラブルになったら、すぐに消費生活センター等相談機関に相談する

事業者への要望

  1. 事業者はリフォーム工事を施工するにあたって、発注予定者の意向に沿って、契約前に適切な見積書、工程表、間取り図など関係書面を用いて、施工内容についてよく説明すること。
  2. 契約にあたっては、契約内容が確認できるよう、事業者は工事着工前に発注者に工事内容、請負金額、工事の着手時期および完成時期等を記載した請負契約書を交付すること。また、追加工事または変更工事を行う場合は工事の着工前に書面により契約変更を行うこと。なお、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会作成の契約書等の標準書式の普及に努めること。
  3. 事業者団体は、事業者の自主的な取組を尊重しつつ、事業者と消費者との間に生じた苦情の処理の体制の整備に努めること。

【 参考資料 】
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20130307_2.pdf