一般社団法人工事金額適正化推進協会[PARCC]リフォーム工事金額の適正化を推進し、リフォーム業界の地位向上,悪徳業者、悪質業者の排除を目指します。

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増加する住宅リフォーム工事のトラブル③

【 国民生活HPより 】

 

相談の内容と傾向をまとめのグラフをみて今回も考えていきます
前回の「増加する住宅リフォーム工事のトラブル②」はこちら

 

 

相談の内容(2008 年度~2012 年度合計)

 

相談内容別分類について訪問販売、店舗購入別に比較した(図 3)。

どちらも「契約・解約」の 割合が最も高く、次いで訪問販売は「販売方法」、

店舗購入では「品質・機能、役務品質」の割合 が高かった。

「価格・料金」についてはあまり差がなく、

「接客対応」は店舗購入のほうが割合が 高いという特徴が見られた。

 

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さらに、詳細な相談内容を内容等キーワードで見てみると、住宅リフォーム工事全体では、

「高 価格・料金」と「見積り」が多く見られた。販売購入形態別では、

訪問販売は「クーリング・オ フ全般」が 32.5%と圧倒的に多く、

「強引」が 15%、「点検商法」が 13%となっている。一方、店舗 購入は「約束不履行」が 18.3%、

「クレーム処理」が 18.9%であった。「契約書・書面全般」が訪問 販売は 8.2%と店舗購入では 10.2%の割合であった(図 4)。

 

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相談の傾向(2008 年度~2012 年度)

 

 

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①年代別 契約当事者の年代別でみると、訪問販売での契約において 70 歳代以上の割合が 45.4%と高く、

50 歳以下が 31.6%(図 5-1)であるのに対し、店舗購入においては、70 歳代以上が 25.2%、

50 歳 代以下は 45.4%(図 5-2)と、訪問販売では 70 歳代以上が、

そして店舗購入では 50 歳代以下が半 数近くを占めていた。

訪問販売の対象が高齢者であるケースが依然として多い傾向となっている。

②性別 契約当事者の性別では、男女比は 50%ずつであり、販売購入形態別での違いも見られなかった。

③地域別 契約当事者の地域別では、南関東(32.7%)、近畿(15.7%)、東海(10.1%)、

九州北部(7.5%)、 北海道・東北北部(6.4%)の順に多かった。

 

 

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④契約金額と平均契約金額 契約金額の分布をみると、

訪問販売も店舗購入も 200 万円未満の工事が過半数を占めている。

訪問販売では 100 万円未満の割合が 48.6%と約半数を占め、

店舗購入では 200 万円以上の割合が 訪問販売より多いという傾向がみられた(図 6)。

 

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さらに、平均契約金額の 5 年間の推移をみると、

住宅リフォーム工事全般では 2008 年度の 263 万円から 2012 年度は 237 万円と下がっており、

訪問販売、店舗購入いずれにおいても同様に低額 化の傾向がみられた(図 7)。

⑤支払方法 支払方法をみると、信用供与を介さず当事者間で直接支払う「即時払」が、

住宅リフォーム工 事全体では 86.2%、訪問販売 82.3%、店舗購入 92%と多くを占めている。

 

事業者への要望

このような図の結果からも、
(1)事業者はリフォーム工事を施工するにあたって、

発注予定者の意向に沿って、契約前に適切 な見積書、工程表、間取り図など

関係書面を用いて、施工内容についてよく説明すること。

 

(2)契約にあたっては、契約内容が確認できるよう、

事業者は工事着工前に発注者に工事内容、 請負金額、

工事の着手時期および完成時期等を記載した請負契約書を交付すること。

また、 追加工事または変更工事を行う場合は工事の着工前に書面により契約変更を行うこと。

なお、 一般社団法人住宅リフォーム推進協議会作成の契約書等の標準書式の普及に努めること。

 

(3)事業者団体は、事業者の自主的な取組を尊重しつつ、

事業者と消費者との間に生じた苦情の 処理の体制の整備に努めること。

 

 

 

【 原文 】

国民生活センター 報道発表資料 平成 25 年 3 月 7 日資料より抜粋